患者さんへ

禁煙の科学的根拠(エビデンス)/術前禁煙の意義

手術の予定が決まったら

1.手術のために禁煙しますと宣言しましょう。

2.タバコと灰皿を片づけましょう。

3.タバコを勧められそうな状況は避けましょう。

4.禁煙が難しそうなら、禁煙外来を紹介いしてもらいましょう。

保険診療でより効果的に楽に禁煙を!

・ニコチンを含まない飲み薬 

・ニコチンパッチ 

・ニコチンガム 注)保険適応なし  

・禁煙治療アプリ

禁煙外来では禁煙補助薬や禁煙治療アプリが処方され、医師と看護師からアドバイスが受けられます。

加熱式タバコも禁煙保険治療の対象です。 

あなたが禁煙を考えているなら、手術を受ける時こそ最良の機会です!

手術を受けられる喫煙者の方へ

手術前には、まず禁煙

point1 喫煙は手術の合併症を増やし、傷の治りも悪くします。

point2 禁煙はいつから始めても合併症を減らす効果があり、早いほど有効です。

point3 禁煙は手術後も継続することで、病気の経過を改善します。

point4 受動喫煙も手術経過に有害です。家族が手術なら禁煙しましょう。

喫煙と手術の関係

喫煙者は、非喫煙者より術後合併症が多くなります。

非喫煙者を1

創部障害2.15

感染症(全身)1.54

肺障害1.73

脳障害1.38

喫煙の危険性

脳卒中 痰の増加 肺炎 心筋梗塞 心不全 傷の治りの遅れ 傷の感染 

骨癒合の遅れ 死亡率の増加

 

術前禁煙について正しく理解しましょう

・できるだけ早くから禁煙したほうが合併症が減ります

・受動喫煙も喫煙と同じ悪影響があります手術患者の家族も禁煙しましょう

・喫煙は術後の痛みを強くします

・喫煙はがんの術後再発率を増加させます

・本数を減らしたり、新型タバコに変えても効果はありません

新型タバコが従来のタバコよりも健康に与える影響が少ないという科学的証拠はありません。

術前禁煙の意義

      禁煙後の変化

20分  血圧や脈拍が正常状態に戻る

12時間 血中の一酸化炭素が正常に戻る

24時間 血中のニコチンが消失する

72時間 呼吸がしやすくなる

 2週間 心臓の機能が改善する

 3週間 傷の治りにくさ・傷の感染しやすさが改善する

 4週間 呼吸合併症の起こりやすさが改善する

 8週間 呼吸合併症が非喫煙者と同等になる

予定手術では、4週間以上前からの禁煙が望まれます。